ハート♡⃛ドロップス
授業中も
隣の席の凪生くんが気になって仕方ないわたしは
「..定数の原理は....」
先生の説明する声が遠く
数学の授業もうわの空。
...あ、凪生くん うとうとしてる。
そーいえばバイトってなにしてるんだろう?
聞いたことなかったな。
肘をついて居眠りしていた凪生くんは
カクンと腕から顎が外れる。
「あっ..」
凪生くんを支えようと
思わず体が動く。
あれで頭いいんだもんな。
わたしは思わずクスっと笑ってしまう。
居眠りからハッとした凪生くんが
ちょっと寝ぼけながら
「...あ..片瀬、いま何ページ??」
慌てて授業を聞く姿勢になって
わたしの方へ体を寄せる。
そんな凪生くんとの距離に
なんだかドキドキしながら
「ココだよ...」
息を潜めて会話をした。