ハート♡⃛ドロップス
「片瀬!」
「ん???」
そんな凪生くんは
まわりの女の子にはおかまいなしで
フツーにわたしに声をかけてくる。
「ごめん。次の移動教室教科書見せてくんない?」
「あ..うん。もちろん いーよ!」
凪生くんの隣の席のわたしは
軽く返事を返す。
同じ中学出身のわたしたちは
中学時代に同じクラスになったことは
なかったけれど
わたしは人気者の凪生くんを
もちろん知っていたし
凪生くんがわたしを知っていたのかは謎だけど
高校に入って たまたま同じクラスになって
となりの席になり
わたしに声をかけてくれた。
高校生活半年。
わたしたちは 気の合うクラスメート。