Cry for the moon
「いいのか?」

「うん。友達と食事してるって送ったから。帰ったら電話してって。」

「そうか。」

(まぁ…友達…だしな…。)

彼女に“友達”と呼ばれて嬉しいような、なのになんとなく寂しいような…。

そんな不可解な感情がリュウトの中に湧き上がった。

(なんだコレ…。)

リュウトはビールを煽るように飲み干すと、小さく苦笑いを浮かべた。

(“男友達”のオレと一緒じゃ“彼氏”も不安だろ…。コイツを…早く“彼氏”に返してやらねぇとな…。)



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