Cry for the moon
リュウトは彼女を連れて、昔よく遊んだ公園に足を踏み入れた。

「わぁ…懐かしい…。」

「だろ?」

並んでベンチに座り、ここに来る途中、彼女が自販機で買った缶コーヒーを飲む。

「昔、ここでよく遊んだね。学校の帰りに寄り道して、よく先生と親に叱られたっけ。」

「うちは叱られなかったけどな。」

「そうなの?叱られてもまた寄り道して、また叱られて…。ここでみんなといるの、すごく楽しくて、大好きだった。」

「たいした遊びもしてないのにな。」

「うん。それでもあんなに楽しかったの、なんでだろうね?」

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