Cry for the moon
トモキはアユミの部屋のドアの前にうずくまって、アユミの帰りを待っていた。

もう、どれくらい経っただろう?

30分なのか、1時間なのか。

それとももっと長い時間なのか。

実際は5分か10分なのかも知れない。

けれど、いつ帰って来るのか、ひょっとすると帰って来ないかも知れないアユミを待つ事は、今のトモキにとってはとても長い時間に感じられて、ただ、胸が痛くて、苦しくて、どうしようもなかった。


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