Cry for the moon
抑えていた彼女への想いをぶつけるように、何度も何度も激しく唇を重ねる。

唇をついばむように吸い、舌先で彼女の唇をこじ開けて、強引に舌を絡めた。

リュウトが噛みつくように彼女の唇を貪っていると、彼女の鞄の中で鳴っていたスマホの着信音が途切れた。

リュウトは唇を離すと、もう一度、彼女を強く抱きしめた。

「オレは…オマエが思ってるような、優しい男じゃねぇ…。欲しいものは、力ずくでも…奪ってでも自分のものにする。たとえ好きな女に、男がいたとしてもな…。」

「宮原くん…?」

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