Cry for the moon
「でも、宮原くんは口は悪いけど…いつも私の気持ちをわかってくれて、嬉しかったよ…。」

「オレはオマエに礼を言われるような事なんてなんもしてねぇよ。」

それから、ほんの少し沈黙が流れた。

リュウトは、アユミを後ろから抱きしめた。

「オレじゃ…ダメか…?」

「私は…彼にないものを持ってる宮原くんに惹かれてた…。彼を裏切って傷付けたのに…宮原くんを選ぶ事なんて、できないよ…。」

「……そうか…。」

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