Cry for the moon
一番の親友だからと思い、彼女ができるとリュウトに紹介してきたものの、何度もその彼女の心をリュウトに奪われてきたトモキは、その度にどう頑張ってもリュウトには勝てない自分を情けなく思い、悔しい思いをしてきた。

もちろん、リュウトに悪気も非もない事は、トモキ自身が一番よくわかっていた。

でも、今度の彼女は絶対にリュウトに奪われたくない。

女の子の方から告白されて付き合った事はあっても、トモキが自分から告白して交際を申し込んだのは初めての経験だった。

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