Cry for the moon
レジでトモキが会計を済ませて外に出ると、アユミはトモキの服の裾を控えめに引っ張った。

「トモくん…あの…私、自分の分、払うよ?」

(今時珍しく控えめな子なんだな…。)

「いや、ここはいいや。初めてのデートだし、オレが出しとくよ。でも…。」

「ん?」

トモキは服の裾をつまんでいるアユミの手を、思いきってそっと握った。

「こうして、歩こう?」

「…うん…。」

(めっちゃ緊張する…!!けど…う…嬉しい…!!)


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