消えてくれない
3人の関係
『アキに私の気持ちがバレてたらどうしよう...』
電車に乗っている時も、友達と喋りながら歩いている時もそのことで頭がいっぱいだった。
「おはよー」
「「おはよー!」」
先に来ていて友達に挨拶をしながらアヤカとアキを探す。
アヤカはいつもギリギリに来ていたから今日もまだ来てないみたいだった。
アキはいつものようにベランダ側の席に座ってミナミと話していた。
2人のことを見ているとアキと目が合った。
『っっ‼︎‼︎』
「お、スミレおはよ!」
「あ、おはよう^ ^」
2人のほうにゆっくり歩いて行く。
「スミレおはよっ♪」
「ミナミおはよー^ ^今日も相変わらず元気だね笑」
「そぉか?普通じゃね?」
「お前はテンションが高すぎなんだよ!笑」
アキがミナミにツッコミを入れて、2人はいつものように騒ぎだした。
『よかったぁ...いつも通りだ。アヤカ、お願いしたこと守ってくれたんだ...』
「スミレ?スミレ!」
「え⁈な、何?」
考えていたせいでアキに話しかけられたことに気づいていなかった。
「大丈夫か?なんか今日暗くない?」
「そんなことないよ!普通普通!あ、ほら!昨日数学のプリント出てたじゃん?今日は当たりそうだなぁって考えてたら心配になっちゃってさぁ笑」
「うわー俺もそろそろ当たりそうなんだよー!スミレ、プリント見せろ!」
「なんでミナミに見せなきゃいけないわけ?ヤだよ!命令口調だし!」
「お願い!お願いします!俺寝てたからプリントやってねーんだよ!」
「寝てたミナミが悪いんでしょ⁈」
2人で言い合いをしている時に、アキが私の顔をジッと見ていることに気づかないフリをした。
結局渋々ミナミにプリントを貸して文句を言っていると、アヤカが教室に入って来た。
アヤカは私の顔を見ると、カバンを机の上に置いて違う友達の所に行ってしまった。
『やっぱり昨日の今日だから私とは顔を合わせずらいのかな...』
いつも学校に来ると真っ先にアキのところに行くアヤカが、違う友達のところに行くと怪しまれると思ったので、
私はアヤカがアキのところに行きやすくするために2人から離れた。
結局その日、アヤカはあまりアキと話さないまま帰った。
その日はアキとミナミ、私の3人で帰っていた。
「なぁ、今日アヤカ変だったよな?」
『やっぱりアキも気づいてたよね...」
「まぁなー...。いつもはアキー♡アキー♡って引っ付いてるもんなぁ」
「お前それ真似してるつもり?全然似てないんだけど。キモい。」
「お前、キモいは酷いだろ!似てるだろー。
♡つけたじゃん。」
「♡付けりゃいいってもんじゃないだろ。マジキモい。」
ミナミがぶつぶつ言ってるのを聞いていると...
「スミレ、なんかアヤカから聞いてる?」
『どうしよう...』
「うーん...なんて言ったらいいんだろ...。
でも多分私のせい。」
「え?ごめん。こいつがうるさくて最後のほう聞こえなかった。」
アキがミナミのことを軽くど突きながら言った。
「俺のせいってなんだよ!
俺はなぁ、お前のためにアヤカの真似の練習をしてるんだぞ?その優しい優しい気持ちを、邪魔にしやがって!
こいつ酷いと思わない?なぁスミレ!」
「ごめん。私もうるさいと思ってた。全然似てないし笑」
「スミレまでなんだよぉ‼︎」
ミナミのお陰でそこまで追求はされずにすんだ。
『バレるのは時間の問題だな...』
でもこんなに早くに知られることになるとは...
その日の夜、ママと一緒にDVDを借りにレンタルショップに来ていた。
1人でぶらぶら店の中を歩いていると、パーカーのポケットの中に入れていた携帯の振動が伝わってきた。
『こんな時間にだれだろう?』
次の日が休みだったから23時にレンタルショップに来ていたから少し驚いた。
【加藤秋】
携帯の画面に映る名前を見て冷や汗が流れた。
『ヤバいかもしれない。嘘でしょ?こんなに早く?』
心臓の音が脳に響くのを感じながらゆっくりとボタンを押した。
「スミレが俺のことが好きだってほんとか?」
画面を見て一瞬目の前が暗くなった。
恐怖のあまりに目がチカチカする。
心臓の心拍数が上がってかすかに震える指で、ボタンを押していく。
「なんでそんなことをきくの?」
「否定しないってことは、そーゆうことなんだな。
アヤカにきいた。
アヤカが別れたいって言うから無理矢理理由を言わせたらこれだよ。
お前、何がしたいわけ?アヤカに敵対心燃やしてたのか?
アヤカの見方の振りして最低だな。」
メールを読みながら泣くのを必死に我慢した。
『私の気持ちなんていわなければよかった。なんて馬鹿なことをしたんだろう...。
我慢すれば嫌われるようなことも無かったのに。』
私は必死に謝った。
「ごめんなさい。アヤカに敵対心とかを持っていたわけでは無いんです。
アヤカを裏切るようなことをしてしまったのかもしれない。
私はアヤカのことを傷つけた。アヤカのことを大切に思っているアキのことも傷つけた。アキが一番大切に思っているのはアヤカだって知ってたのに。
アヤカを傷つけて、裏切るようなことをしてしまってごめんなさい。
謝って許されることではないかもしれないけど。
本当にごめんなさい。」
送信ボタンを押して、崩れるように車に乗った。
ママが借りたDVDの話をしていたけど、適当に相づちをうって聞き流した。
これからどうやって過ごしていくかを、上手く働かない頭で必死に考えていた。
すると握りしめていた携帯が振動した。
「ごめん。酷い言い方した。
アヤカに別れ話をされて少し動揺してた。スミレも辛かったよな...。
気付いてやれなくてごめんな。
あんだけ酷い言い方をした俺が言うのは虫が良すぎるかもしれないけど、スミレとは友達でいたい。
俺は友達としてスミレのこと、すげー好きなんだよ。
今まで通りの関係でいるのは駄目かな?」
ほっとした。
アキに嫌われていない事が本当に嬉しかった。
「アキが謝ることないから。私が悪いんだから。私もアキと友達でいたい。
2人の関係を壊した私が言うことじゃないと思うけど、アヤカとは別れないでほしいの。」
「ありがとう。アヤカとは別れない。アヤカもそう言ってたし。
これからもよろしくな。
じゃあまたな。」
「またね。おやすみ。」
ほっとした。
アキに嫌われていない事が本当に嬉しかった。
アキに嫌われる恐怖、今までの3人の関係がどれほど大切だったかのかを知って
3人の関係を壊したくないと強くおもった。
何があっても、絶対に自分の気持ちは誰にも打ち明けない...
電車に乗っている時も、友達と喋りながら歩いている時もそのことで頭がいっぱいだった。
「おはよー」
「「おはよー!」」
先に来ていて友達に挨拶をしながらアヤカとアキを探す。
アヤカはいつもギリギリに来ていたから今日もまだ来てないみたいだった。
アキはいつものようにベランダ側の席に座ってミナミと話していた。
2人のことを見ているとアキと目が合った。
『っっ‼︎‼︎』
「お、スミレおはよ!」
「あ、おはよう^ ^」
2人のほうにゆっくり歩いて行く。
「スミレおはよっ♪」
「ミナミおはよー^ ^今日も相変わらず元気だね笑」
「そぉか?普通じゃね?」
「お前はテンションが高すぎなんだよ!笑」
アキがミナミにツッコミを入れて、2人はいつものように騒ぎだした。
『よかったぁ...いつも通りだ。アヤカ、お願いしたこと守ってくれたんだ...』
「スミレ?スミレ!」
「え⁈な、何?」
考えていたせいでアキに話しかけられたことに気づいていなかった。
「大丈夫か?なんか今日暗くない?」
「そんなことないよ!普通普通!あ、ほら!昨日数学のプリント出てたじゃん?今日は当たりそうだなぁって考えてたら心配になっちゃってさぁ笑」
「うわー俺もそろそろ当たりそうなんだよー!スミレ、プリント見せろ!」
「なんでミナミに見せなきゃいけないわけ?ヤだよ!命令口調だし!」
「お願い!お願いします!俺寝てたからプリントやってねーんだよ!」
「寝てたミナミが悪いんでしょ⁈」
2人で言い合いをしている時に、アキが私の顔をジッと見ていることに気づかないフリをした。
結局渋々ミナミにプリントを貸して文句を言っていると、アヤカが教室に入って来た。
アヤカは私の顔を見ると、カバンを机の上に置いて違う友達の所に行ってしまった。
『やっぱり昨日の今日だから私とは顔を合わせずらいのかな...』
いつも学校に来ると真っ先にアキのところに行くアヤカが、違う友達のところに行くと怪しまれると思ったので、
私はアヤカがアキのところに行きやすくするために2人から離れた。
結局その日、アヤカはあまりアキと話さないまま帰った。
その日はアキとミナミ、私の3人で帰っていた。
「なぁ、今日アヤカ変だったよな?」
『やっぱりアキも気づいてたよね...」
「まぁなー...。いつもはアキー♡アキー♡って引っ付いてるもんなぁ」
「お前それ真似してるつもり?全然似てないんだけど。キモい。」
「お前、キモいは酷いだろ!似てるだろー。
♡つけたじゃん。」
「♡付けりゃいいってもんじゃないだろ。マジキモい。」
ミナミがぶつぶつ言ってるのを聞いていると...
「スミレ、なんかアヤカから聞いてる?」
『どうしよう...』
「うーん...なんて言ったらいいんだろ...。
でも多分私のせい。」
「え?ごめん。こいつがうるさくて最後のほう聞こえなかった。」
アキがミナミのことを軽くど突きながら言った。
「俺のせいってなんだよ!
俺はなぁ、お前のためにアヤカの真似の練習をしてるんだぞ?その優しい優しい気持ちを、邪魔にしやがって!
こいつ酷いと思わない?なぁスミレ!」
「ごめん。私もうるさいと思ってた。全然似てないし笑」
「スミレまでなんだよぉ‼︎」
ミナミのお陰でそこまで追求はされずにすんだ。
『バレるのは時間の問題だな...』
でもこんなに早くに知られることになるとは...
その日の夜、ママと一緒にDVDを借りにレンタルショップに来ていた。
1人でぶらぶら店の中を歩いていると、パーカーのポケットの中に入れていた携帯の振動が伝わってきた。
『こんな時間にだれだろう?』
次の日が休みだったから23時にレンタルショップに来ていたから少し驚いた。
【加藤秋】
携帯の画面に映る名前を見て冷や汗が流れた。
『ヤバいかもしれない。嘘でしょ?こんなに早く?』
心臓の音が脳に響くのを感じながらゆっくりとボタンを押した。
「スミレが俺のことが好きだってほんとか?」
画面を見て一瞬目の前が暗くなった。
恐怖のあまりに目がチカチカする。
心臓の心拍数が上がってかすかに震える指で、ボタンを押していく。
「なんでそんなことをきくの?」
「否定しないってことは、そーゆうことなんだな。
アヤカにきいた。
アヤカが別れたいって言うから無理矢理理由を言わせたらこれだよ。
お前、何がしたいわけ?アヤカに敵対心燃やしてたのか?
アヤカの見方の振りして最低だな。」
メールを読みながら泣くのを必死に我慢した。
『私の気持ちなんていわなければよかった。なんて馬鹿なことをしたんだろう...。
我慢すれば嫌われるようなことも無かったのに。』
私は必死に謝った。
「ごめんなさい。アヤカに敵対心とかを持っていたわけでは無いんです。
アヤカを裏切るようなことをしてしまったのかもしれない。
私はアヤカのことを傷つけた。アヤカのことを大切に思っているアキのことも傷つけた。アキが一番大切に思っているのはアヤカだって知ってたのに。
アヤカを傷つけて、裏切るようなことをしてしまってごめんなさい。
謝って許されることではないかもしれないけど。
本当にごめんなさい。」
送信ボタンを押して、崩れるように車に乗った。
ママが借りたDVDの話をしていたけど、適当に相づちをうって聞き流した。
これからどうやって過ごしていくかを、上手く働かない頭で必死に考えていた。
すると握りしめていた携帯が振動した。
「ごめん。酷い言い方した。
アヤカに別れ話をされて少し動揺してた。スミレも辛かったよな...。
気付いてやれなくてごめんな。
あんだけ酷い言い方をした俺が言うのは虫が良すぎるかもしれないけど、スミレとは友達でいたい。
俺は友達としてスミレのこと、すげー好きなんだよ。
今まで通りの関係でいるのは駄目かな?」
ほっとした。
アキに嫌われていない事が本当に嬉しかった。
「アキが謝ることないから。私が悪いんだから。私もアキと友達でいたい。
2人の関係を壊した私が言うことじゃないと思うけど、アヤカとは別れないでほしいの。」
「ありがとう。アヤカとは別れない。アヤカもそう言ってたし。
これからもよろしくな。
じゃあまたな。」
「またね。おやすみ。」
ほっとした。
アキに嫌われていない事が本当に嬉しかった。
アキに嫌われる恐怖、今までの3人の関係がどれほど大切だったかのかを知って
3人の関係を壊したくないと強くおもった。
何があっても、絶対に自分の気持ちは誰にも打ち明けない...