夏いっっっ!!!
店には、客がちょうどいなくなった所だった。

「おい、若いの。遅い。
 終わってしまったよ。
 疲れたよ、どーしてくれんの?」

「それがあなたの仕事です」

剛はとりあえず、次生さんを黙らせた。

「はい、どーぞ」

剛は鉄板に残っていた焼きそばをケンちゃんにあげた。

「あ、有り難うございます」

真っ黒な顔、変な白っぽい髪の毛、しかもロングヘアー。
真っ黄色な長ズボン的海パン、しかも腰パンだ。
見えちゃうよ、ケンちゃん。

「実は俺、ちょー真面目な奴なんスよ」

勝手に自分のことを話し出した。

「え?聞いてないよ、君のことなんて」
結構、ドライな剛。
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