ふわふわりと風船
ささくれ

 救われる気も報われる見込みもない。

 恋と呼ぶにはあまりにも一人よがりで都合がいい。

 愛と呼ぶにはお粗末。

 それでも片想いと名付けるのには出来過ぎているから。

 
 最愛となったその日より、僕は苦しいままで。

 思いは重く、彼女に絡みつくこともなく、ポタリポタリと落ちる雫のように儚い。

 ふわふわと風船は、割れないように高くたかく上がるから、僕は届かず地を飛ぶ。

 
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