からっぽ。
最後の1枚を消去する。
いっぱいに詰まっていたフォルダは綺麗さっぱり何もかもなくなって からっぽ になった。
さよなら
さよなら
大切な思い出。
さよなら
さよなら
大好きなひと。
私は、信じてる。
この先、2人それぞれの未来を、幸せを。
私はケータイのアドレス帳からあなたの名前を呼び出す。
そして削除ボタンを押した。
その時だった。
「好きだよ」
あなたの声が脳内で響いた。
あの日、放課後、穏やかな夕陽の光が差し込む廊下で。
私たちの関係が始まった瞬間の声。
思わず手が止まる。
口元が震えた。
視界が少し滲んだ。
「…私も、好き、だったよ」
大きく深呼吸を1つして呟いた声は、不思議と穏やかだった。
ありがとう。
本当に、ありがとう。
大好きでした。
本当に、大好きでした。
だから、
だから、さよなら。
「本当に削除しますか?」
その問いかけに私は「YES」のボタンを押した。
fin.
いっぱいに詰まっていたフォルダは綺麗さっぱり何もかもなくなって からっぽ になった。
さよなら
さよなら
大切な思い出。
さよなら
さよなら
大好きなひと。
私は、信じてる。
この先、2人それぞれの未来を、幸せを。
私はケータイのアドレス帳からあなたの名前を呼び出す。
そして削除ボタンを押した。
その時だった。
「好きだよ」
あなたの声が脳内で響いた。
あの日、放課後、穏やかな夕陽の光が差し込む廊下で。
私たちの関係が始まった瞬間の声。
思わず手が止まる。
口元が震えた。
視界が少し滲んだ。
「…私も、好き、だったよ」
大きく深呼吸を1つして呟いた声は、不思議と穏やかだった。
ありがとう。
本当に、ありがとう。
大好きでした。
本当に、大好きでした。
だから、
だから、さよなら。
「本当に削除しますか?」
その問いかけに私は「YES」のボタンを押した。
fin.