MAHOU屋
いただきますと手を合わせても、ソラはまだ夢の中でレインさまがテレビをつけた。
不思議なことにソラはテレビをつけるとシャキンとする。
テーブルの上を見て目を輝かせたソラに、レインさまは目元を緩めた。
ソラはヨーグルトに添えてある小さなスプーンを真っ先に手に取った。
レインさまはそれをとがめるようなことはせず、本をまた読み始める。
レインさまは既に朝ごはんを食べ終わっているようで、テーブルにはソラとチヒロの分しかない。
「最初にデザート食べるの?」
「でびゆがねー、すきなものからたべりゅと、すきなものにかこまれゆようになりゅんだよ、っていってたの」
ソラは「る」が苦手だ。
「る」が「ゆ」だったり、「りゅ」になったりしている。
「そうなのかもしれないけど、デザートはご飯の後だと思うよ。甘いものを先に食べると、おなかがすぐいっぱいになっちゃうし、オムレツ食べられなくなっちゃうよ」
「よーぐゆとあまくないしー。でざーとじゃない」
「イチゴジャムはあまいよ」
ソラはむむむむと唇を山のように尖らせて、しぶしぶフォークを握った。
しかし機嫌が悪いままで、オムレツをガムのようにくちゃくちゃして食べている。
「行儀が悪い」と叱ろうとしたとき、レインさまがパタンと本を閉じた。
不思議なことにソラはテレビをつけるとシャキンとする。
テーブルの上を見て目を輝かせたソラに、レインさまは目元を緩めた。
ソラはヨーグルトに添えてある小さなスプーンを真っ先に手に取った。
レインさまはそれをとがめるようなことはせず、本をまた読み始める。
レインさまは既に朝ごはんを食べ終わっているようで、テーブルにはソラとチヒロの分しかない。
「最初にデザート食べるの?」
「でびゆがねー、すきなものからたべりゅと、すきなものにかこまれゆようになりゅんだよ、っていってたの」
ソラは「る」が苦手だ。
「る」が「ゆ」だったり、「りゅ」になったりしている。
「そうなのかもしれないけど、デザートはご飯の後だと思うよ。甘いものを先に食べると、おなかがすぐいっぱいになっちゃうし、オムレツ食べられなくなっちゃうよ」
「よーぐゆとあまくないしー。でざーとじゃない」
「イチゴジャムはあまいよ」
ソラはむむむむと唇を山のように尖らせて、しぶしぶフォークを握った。
しかし機嫌が悪いままで、オムレツをガムのようにくちゃくちゃして食べている。
「行儀が悪い」と叱ろうとしたとき、レインさまがパタンと本を閉じた。