王子と魔女の恋御伽

王子と魔女



展望台に来てしばらく。


私たちは展望台の前にあるベンチに腰掛けてたわいもない話をしていた。


「ところで、どうして君は今日あんなに焦ってたの?」


「あぁー、あれなっ。


実は俺の友達が今入院しててさ、そいつの見舞いもかねてちょっと遊びにいこーとしてたら教師に見つかって急いで逃げてきたってわけ。」


”病院”。


その言葉にひっかっかたのは確かだけど気にしない振りをして話を続ける。


「高校生ってそんなに堂々とお昼に帰ってもいいものなの?」


確か私の聞いた高校は、たしか放課後っていう夕方時に帰るって聞いたんだけど…


「そりゃダメだけど、って…


もしかしてアンタ、高校行ってないとか?」









< 34 / 50 >

この作品をシェア

pagetop