王子と魔女の恋御伽
行ってないとかそういう問題でもないんだけどさすがに本当のことは言えない。
「んー、魔女は学校に行かなくていいの。」
私が冗談気にそう言うと彼は「ははっ…!」と笑い出した。
「なんだよそれっ。
つか、アンタ、俺とあんま年変わんないくらいだろっ。」
そんなにおもしろかったのか、そういいながらも彼はまだ少し笑っていた。
「年、かぁ。
そんなこと考えてもなかったかも。
でも、君がそう思うなら私と君の年は近いのかも。」
なんにしろ年なんて生まれてから気にしたことなんてなかったし正直自分の誕生日なんかも曖昧だ。
「アンタってどんだけ自分に関心がないんだよ」
驚く彼だけどそんなこと言われたって気にしてないものはしょうがない。
それに。”私たち”は生まれたときから幸せ、とか嬉しいなんて感情をを持つことなんて許されてなかったから。