誰にも負けないくらい好きです
「弥生ちゃん〜?聴いてる?」

ヤバっ
意識が、飛んでた。

「はい、そうです。」

「だよね、じゃあ仕事やらないで部活のほう行っていいよ?」

へ?

「いや、大丈夫です。もうこれで三回目なので慣れましたから。」

「でも、残り一週間で倒れられたら困るし、それに弥生ちゃんは他の人より仕事も早くて、皆の倍働いてるからね。」

いやいや、そんなことないと思いますよ?
確かにみんなよりも仕事は早くやってると思うけど、仕事の量は同じだと思う。


「だって見て?
三年の先輩なんてちょこちょこ休んでるよ?
だから、ちょっとぐらい休んでも大丈夫だよ。」

「でも、自分の分の仕事は誰がやるんですか?」

そこの三年の先輩に頼んだってやらなそうじゃん。


「私がやるよ。」

え?
崎森先輩が?


「でも………」

迷惑かけちゃう
って言おうとしたら

「いいのいいの!
こないだ買い物に一人で行かせちゃって罪悪感あったし。

それに、後輩より仕事の量が少ないなんて恥のほかないでしょ!」

買い物………
すいません
拓弥君に手伝ってもらいました。

なんて言う訳にもいかないし、

先輩の言葉に甘えますかなぁ


「ありがとうございます。」

 
「いいえ」


本当にいい先輩だな





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