シルビア



「インテリアなのにブライダル、ですか?」

「えぇ。結婚式向けのリングピローや、お祝い用にフォトフレームなど……インテリアというよりは雑貨ですね」



話を聞きながら手渡される企画書に目を通せば、そのカタログの中身は『ウェディング演出アイテム』という特集らしく、リングピローにキャンドル、ウェルカムボードなど……結婚式で使えるインテリア雑貨が中心らしい。



へぇ、こういうものもやってるんだ。さすが手広いなぁ。

それにしてもかわいい……。自分に縁がないからとこれまであまりこういったものを見たことはなかったけれど、こうして見れば惚れ惚れとしてしまう。



「三好さん?」

「はっ!あっすみません!」



って、惚れ惚れしてる場合じゃない!

どうしたのだろうと不思議そうにこちらを見る枠島さんに、慌てて気を取り直す。



「じゃ、じゃあ今適当に数点持ってきますね!」

「あ、あと……ついでにもう一つお借りしたいものが」

「もう一つ?」



って、なにを?

そうきょとんと問いかけると、突然枠島さんは私の両肩をガシッと握る。



「三好さん!あなたです!」

「へ??」



な、なんで?私??

突然積極的になるその勢いに一歩引いてしまうものの、そんな私を逃さないようにその手は肩をしっかりと掴んだまま。



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