シルビア




なによ、なによなによなによ!!!

生涯ひとりで?老後のことまで?なんでそこまで望に気遣われなきゃいけないのよ!!



だいたい誰のせいでこの歳までひとりでいると思ってるの!?

いきなりいなくなったりした、あんたのせいだろうがー!!!



心の中で叫ぶと、鼻息荒くズカズカと廊下を歩いていく。



ああムカつく、こうなったら本気出してやる。

相手を見つけて彼氏作って結婚して、あの時私を置き去りにしたことを後悔させてやるんだから!!



そうだ。そもそも、いつまでも望の存在を引きずっていたって仕方がない。

過去は過去。終わったんだから。そんな記憶はさっさと捨てて、幸せになってやるんだから。

今夜はパックして、ネイルだって塗り直す!



せいぜい望は望で、素敵な彼女探しに勤しめばいいわ。私だって、いつまでもあの時のまま止まってるわけにはいかない。

望より優しくて、誠実で、素敵な人と出会ってみせる。






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