ユウウコララマハイル
「マスター。代わりになるものはないんですかね?」
「これお店がリニューアルする前のものだからね。同じもの作るって言ってもハルさんは随分歳だからなぁ」
ハルはマスターの祖母で、土橋の年齢に二十ほど足したご高齢になる。
現在九十歳になるハルは今でも手先が器用で、自分が制作した小物類を孫の店で委託販売している。
「さすがにクローバー取りに行けるほど元気じゃないと思うんだよね。それに四葉ってなかなか見つからないし、その上作り直したとしても同じ効力があるとは思えんしなぁ」
マスターは顎を摩って唸っている。
「それなら問題ないですよ」
中村が店内に差し込む光以上に明るく言い放つ。
中村は土橋から栞を預かり、裏面を見て「やっぱり」と頷いている。
カケルは嫌な予感しかしない。
「確認なんですけどマスターがこの間古沢に預けたくまのぬいぐるみって、そのハルさんが作ったものなんですよね?」
「そうだけど、それがなにか?」
嫌な予感が不吉な予感になっていく。
その予感は確実に的中する自信がある。
「古沢なら同じ価値のあるものが作れますよ。私の場合四葉じゃなかったですけど、古沢にお守りを直してもらった途端によいことが連続して起こったんですよ」
「ナツミちゃん、どういうこと?」とマスター。
土橋も興味津々といった様子で身を乗り出すように聞いている。
いつの間にか中村は土橋の隣に座っている。
「これお店がリニューアルする前のものだからね。同じもの作るって言ってもハルさんは随分歳だからなぁ」
ハルはマスターの祖母で、土橋の年齢に二十ほど足したご高齢になる。
現在九十歳になるハルは今でも手先が器用で、自分が制作した小物類を孫の店で委託販売している。
「さすがにクローバー取りに行けるほど元気じゃないと思うんだよね。それに四葉ってなかなか見つからないし、その上作り直したとしても同じ効力があるとは思えんしなぁ」
マスターは顎を摩って唸っている。
「それなら問題ないですよ」
中村が店内に差し込む光以上に明るく言い放つ。
中村は土橋から栞を預かり、裏面を見て「やっぱり」と頷いている。
カケルは嫌な予感しかしない。
「確認なんですけどマスターがこの間古沢に預けたくまのぬいぐるみって、そのハルさんが作ったものなんですよね?」
「そうだけど、それがなにか?」
嫌な予感が不吉な予感になっていく。
その予感は確実に的中する自信がある。
「古沢なら同じ価値のあるものが作れますよ。私の場合四葉じゃなかったですけど、古沢にお守りを直してもらった途端によいことが連続して起こったんですよ」
「ナツミちゃん、どういうこと?」とマスター。
土橋も興味津々といった様子で身を乗り出すように聞いている。
いつの間にか中村は土橋の隣に座っている。