ユウウコララマハイル
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ヤバイと思った瞬間、すでにときが遅い。
ナツミはハンドルを握ったまま通り過ぎた自転車をミラーでもう一度確認した。
ただナツミが気持ちよくスピードを上げ始めたせいか、映ることはなかった。
でも、アレは確かに古沢の自転車だよなぁ。
古沢は地方暮らしでは必須の車を持っていない。
もとより免許証を身分証明書以外に使わないペーパードライバーで、専ら自転車で行動している。
差し迫って遠出するときはナツミが運転手になってやっている。
その古沢が今家に帰るのはナツミにとって非常に都合がわるい。
なにせ、
「出しっぱなし―――」
古沢の部屋を荒らしてそのまま出てきてしまったからだ。
引き返せば間にあうかもしれない。
けれどできない事情がある。
どうしてこんなときに限ってと嘆いても、交通手段が整っている都内のような環境ではないことなど百も承知だ。
車は勢いよく下っていく。
誰だよ、こんな橋造ったの。
ヤバイと思った瞬間、すでにときが遅い。
ナツミはハンドルを握ったまま通り過ぎた自転車をミラーでもう一度確認した。
ただナツミが気持ちよくスピードを上げ始めたせいか、映ることはなかった。
でも、アレは確かに古沢の自転車だよなぁ。
古沢は地方暮らしでは必須の車を持っていない。
もとより免許証を身分証明書以外に使わないペーパードライバーで、専ら自転車で行動している。
差し迫って遠出するときはナツミが運転手になってやっている。
その古沢が今家に帰るのはナツミにとって非常に都合がわるい。
なにせ、
「出しっぱなし―――」
古沢の部屋を荒らしてそのまま出てきてしまったからだ。
引き返せば間にあうかもしれない。
けれどできない事情がある。
どうしてこんなときに限ってと嘆いても、交通手段が整っている都内のような環境ではないことなど百も承知だ。
車は勢いよく下っていく。
誰だよ、こんな橋造ったの。