〈BL〉一時の幸福(しあわせ)〈短編〉
「年とか関係ないだろう」
ギュッと抱き締めてくれた。
『ありがとうな』
俺も顕正の背中に腕を回した。
「そう言えば、おばさんたちは?」
あぁ、母さんたちが
居ないのが気になってたのか。
『結婚記念日旅行で
二泊三日で群馬の温泉に行った』
いまだに仲のいい母さんたちは
毎年、結婚記念日に旅行に行く。
小さい頃は、俺を
一人にできずついて行ってたが
小学校高学年からは
留守番するようになった。
「そうなのか」
俺は頷いた。
『なぁ、顕正
抱いてくれないか……』
風呂でよく洗ったし、
掻き出したけどなんだか
不安で仕方ない。
『それとも、汚された
俺なんか抱きたくないか……?』
何も言わない顕正に
ますます、不安が募る。
そうだよなぁ。
幾ら恋人でも、
汚れた奴を抱きたくないよな……
不可抗力とはいえ、
俺は顕正以外の奴を
受け入れたんだもんな。
「違う、お前が
“男”を受け入れるのが
恐いんじゃないかと思ったんだ」
ぇ……
頼んだのは俺なのに?
「陽加は俺が恋人だから
大丈夫だと思ってるんだろうけど
身体はちゃんと覚えてるんだ」
まるで、俺の心を
読んだかのような言葉に驚いた。
「試してみるか?」
顕正が“男の顔”に
なった途端に逃げ腰になっていた。
ギュッと抱き締めてくれた。
『ありがとうな』
俺も顕正の背中に腕を回した。
「そう言えば、おばさんたちは?」
あぁ、母さんたちが
居ないのが気になってたのか。
『結婚記念日旅行で
二泊三日で群馬の温泉に行った』
いまだに仲のいい母さんたちは
毎年、結婚記念日に旅行に行く。
小さい頃は、俺を
一人にできずついて行ってたが
小学校高学年からは
留守番するようになった。
「そうなのか」
俺は頷いた。
『なぁ、顕正
抱いてくれないか……』
風呂でよく洗ったし、
掻き出したけどなんだか
不安で仕方ない。
『それとも、汚された
俺なんか抱きたくないか……?』
何も言わない顕正に
ますます、不安が募る。
そうだよなぁ。
幾ら恋人でも、
汚れた奴を抱きたくないよな……
不可抗力とはいえ、
俺は顕正以外の奴を
受け入れたんだもんな。
「違う、お前が
“男”を受け入れるのが
恐いんじゃないかと思ったんだ」
ぇ……
頼んだのは俺なのに?
「陽加は俺が恋人だから
大丈夫だと思ってるんだろうけど
身体はちゃんと覚えてるんだ」
まるで、俺の心を
読んだかのような言葉に驚いた。
「試してみるか?」
顕正が“男の顔”に
なった途端に逃げ腰になっていた。