黙ってオレのモノになってね。
「泣いてたのか?」
ブンブン顔を横に振って「ゴミが入っただけ」そう言って目を擦り美神君の顔を見たら口の横が切れていた。
「口の横ケガしてる」
急いで鞄からハンカチを取り美神君の口の横にあてる。
「っつ...」
「何してたの?」
ジっと美神君の目を見つめると私の手を引っ張り近くにあるベンチに座って苦笑いしながら口を開ける。
「実はさ...猫助けて遅れたんだ」
美神くんの話によると家を出たのが朝8時半頃。
急ごうって思った矢先
道路の真ん中で何かが動いてるのに気付き側に近づくとケガをした猫が倒れていた。