黙ってオレのモノになってね。




「イヤ。もう帰る」
「そんな事言うなよ」

「これでデートしたって事になったでしょ?だからもう帰るね」


その優しい笑顔も息を凝らし説明する姿もカッコいいと思う。


でも少しは怒ってるんだよって分かってもらいたい。


ちょっと頬を膨らませ座っていたベンチから立ち


美神君に手を振って帰ろうとしたら手を引っ張られギュッと握りしめられた。


「ほんとごめん、だから観覧車だけでも乗ろ」


困らせるつもりだったのに美神君が切なそうな顔してる。


仕方なくコクリと頷き手を繋ぎながら観覧車に乗ると向かい合わせに座った。



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