黙ってオレのモノになってね。
サラサラな茶色の長い前髪から見える黒くてクルンとした瞳とツヤツヤな肌に整った唇。
1度見たら忘れない笑顔。もう1度その笑顔に会いたいって思ってた。
『...あの...玲央君、会った事ないかな?』
『いいや』
『そ、そうですよね...』
『もしかして口説いてる?』
『そ、そんなんじゃなくて、それよりボタンつけるね』
『別にいいよ』
玲央君は、ポンポン私の頭を叩き美術室を後にしようとするから袖を引っ張った。
『ボタン外れたままじゃカッコ悪いよ、直ぐ終わるから座って』
『気にしなくてもいいから』
『わ、私が困るの...』