黙ってオレのモノになってね。



『今日は、用事があるから1人で帰るね』と。なんで、そんなメールをしたのか分からない。


「食欲が無くて」


「美味しいプリンの店知ってるんだ一緒に行くか?」



何も食べて無いからお腹が空いてイライラしてるのかも?


「おごってくれるの?」
「食べさせてやるから、ちょっと待っとけ」


そう言って来栖君は教室に入り鞄を持つと一緒に学校を後にした。




「食べろよ美味いぞ」


ぷるんぷるんとテーブルの上で揺れる美味しそうなプリンを見つめてから目の前に座る来栖君をチラリ見つめる。


「ほんとに食べてもいいの?」
「あ~」
「いただきます」


スプーンを手に取り、ぷるんぷるんしたプリンを口の中に。


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