黙ってオレのモノになってね。

②予約済みじゃないです!



『ごめんね清香ちゃん』

鼻先に両手を合わせ謝り。


『で、どうして遅くなったの?』と聞かれ軽く説明をした。


大切にしていた桜のお守りを無くして探したけど見つからなくて清香ちゃんのところに戻ろうとしたら


男の人にぶつかり、たまたま自分の髪が相手のボタンに絡まって


モタモタしてたら、何かなんだかわからず気づけば美術室に逃げてと。


『え・・・琉花、今、玲央って言ったの?』

『うん』

玲央君だったよね?


ふっと清香ちゃんを見ると、みるみる顔色が変わり


『何もされなかった?』


何かされなかったか?って言われたら『お礼』って言って頬にキスされた。


でも自然すぎて慌てるどころかボっと玲央君の後姿を目で追ってた。


『えっと全然大丈夫だったよ』


顔をブンブン横に振り、平常心を保つ。


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