黙ってオレのモノになってね。
「来栖君!」
前を歩く来栖君は後ろ髪をクシャリ掴むと足を止めた。
「今日は、悪かったな」
「そ、そんな事無いよ。逆に来栖君のおかげだって思ってる」
「香月」
「ん?」
「美神の事...好きなんだろ上手く行くといいな。じゃあな」
来栖君は、そう言うとチラっと私を見てから手を振って帰って行った。
よし戻ろう。
急いでリビングに戻ると美神君が残りの片づけをしていた。
「み、美神君!」
「あ~おかえり」
「わ、私がするから」
キッチンに立つ美神君の横に立ち変わろうと思った。