黙ってオレのモノになってね。


「おい、香月、大丈夫か?」


はっと我に返ると、いつもの来栖君が私の前に立っていた。


「えっとだ、大丈夫だよ」

「何してんだよ」

「何って?」


「大体知らない男についていくってあぶねえだろ!」


「で、でも...さっきの人、美神君の事探してくれるって」


「ありえね~だろ。もっと女だって事自覚しろ。


オレが香月の事、見つけなかったら今頃大変な事になってたんだぞ!」


来栖君は、そう言った後、ため息を吐きポンポン頭を叩くと私が持ってるイカ焼きを奪った。


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