黙ってオレのモノになってね。
...そう見つめられると食べれないよ。
ラーメンを食べはじめると別のテーブルに行くと思っていた来栖君が目の前に座りカツカレーを食べだし私の顔をチラチラ見る。
気のせいなのかなって思うだけど、何度も視線が合うと気のせいじゃないかな。
来栖君は、私の後ろの席で転校初日から話しかけてきてくれた初めての男子。
クラスではムードメーカー的な存在。
背が高くて髪の色は薄茶色、ちょっとだけ着崩した制服がカッコよく話しやすいから女子の人気を得ているのが分かるような気がする。
「香月って昔、この辺に住んでたんだろ?」