黙ってオレのモノになってね。
……しょうもないウソに引っかかるわけないよね。
色々考えるんだけど上手い言い訳が見つからなくて
仕方なくギュっと手を握られたままスーパーを後にし家に向かった。
「普段何してるの?」
何を喋って良いのか分からなくてトボトボ歩いてると美神君が声を掛けてきた。
「もしかしてオレの事、なお更キライになったとか?」
キライとかスキとか美神君の事、あまり知らない。
荒を探そうと思っても見つからない。
この間なんて小学生の女の子が泣いてるのを見て一緒に何かを探してるのを見たもの。
キライになるどころか、普通なら惚れるよね?
でもね美神君にとって私は、単なる珍しいから、からかってるとしか思えない。