黙ってオレのモノになってね。
『琉花~美木君に告白されて付き合う事になったんでしょ?』
教室に戻り5限目の教科書を机の上に出してると
フワフワの柔らかそうな長い髪とキラキラした笑顔が可愛い清香(きよか)ちゃんが声を掛けてきた。
転校初日、私を見た清香ちゃんは『久しぶり~元気にしてた?』そう言って話しかけて来てくれたの。
この街に居たのは小4の中場までで6年前の事だし面影が無くて戸惑ったけど
『ねえ、これ覚えてる?』
片手で鼻を豚のようにして、もう片方の指で耳たぶを掴んだ
その時『泣かないで離れていても、ずっと友達だよ』そう言って慰めてくれた友達を思い出した。
『清香ちゃん?』
『うん、そうだよ~琉花ちゃんは、全然変わってないね~』
この時、ちょっと不安だった気持ちが清香ちゃんによって吹き飛んだんだ。