黙ってオレのモノになってね。


持たれていた手を離すと、いつも周りに居るはずの女子が男子で囲まれていた。


「玲央、今度のターゲットは、この子?」


そう言ったのは、ジャージのズボンを膝まで上げタオルを頭に巻いた、ちょっと軽そうな男子。


「向こうに行けよ」


美神君が話しかけてきた男子の肩を叩き睨むと私の腕を引っ張り歩き出す。


「み、美神君?」

「る~ごめんな」

「大丈夫だよ、それよりお友達なんでしょ?」

「友達じゃない。それより足大丈夫なのか?ほんとドジだな」

「っもう、ドジドジ言わないで」


持たれていた腕を離そうとしたら又コケそうになり腕を引っ張られた。


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