黙ってオレのモノになってね。
「もう1つあるから変えようか?」
「い、いいの気にしないで、ほら黒崎君の為に取っておいた方が良いでしょ?」
ちょっとだけニコっと笑い、指先を引っ込めると清香ちゃんが絆創膏をポケットに流し入れ
私の手を掴むと洗った野菜とお米を手に持ち来栖くんが待っているテントに向かった。
「お待たせ」
テントに行くと来栖君が鼻の先を黒くしながら、たき火をしていた。
「来栖君、鼻頭にススが付いてるよ」
ポケットに入れていたハンカチで来栖君の鼻先を拭くと
「やめろって恥ずい」そう言いながら私の手を軽くはらい