黙ってオレのモノになってね。
美神君は、ため息を吐き「残念」そう呟くと私の前に背を向け「乗れよ」そう言った。
「大丈夫だから」
何も無かったように歩き出すと足がズキっとする。
「他の奴に迷惑かかるだろ」
美神君の眉がピクリと動き軽く睨まれると仕方なく背中に乗った。
「重たいよね?」
「カレーが美味かったから、気にしない」
「しってたの?」
「決まってるだろ」
背中越しから見る美神くんの顔は、とっても優しくて、さっきまで怖かった私は違った意味でドキドキして
腕をギュっとすると心なしか美神君の胸の音が早くなっていたのを感じたのだった。