ヒカリノトキ
「一回だけでいいんだ。最後に」
そう言って
君はすごく、すごく優しかった
そして
「…ごめんな……ごめん…っ」
初めて泣いている君を
本当の君を見て
綺麗だと、思ったの
夏の蛍みたいに
最後に輝くあの儚い光が
私は好きだった
君は後悔してたけど
私を汚してしまったって
最後に君に後悔を残してしまったこと
それは私の失態
それでも私は
後悔なんて
してないよ
君に出会って思った
蛍の光が泣けるくらいに綺麗なのは
鳴けない蛍が
消えたくない
終わりたくないって
鳴いてる
泣いてるから