ヒカリノトキ






それからだった




私が水島光を、少し気になりだしたのは




あの出来事から一変



確かに私の中で、彼の印象は変わっていた




だけどそれでも




相変わらず彼は人には全く優しくない




というか、嫌っているような避けている感じを覚えた





「虫にはあんな顔、見せるのに…」




変な感覚だった



確かに私は、隣の席の彼を気にしていたけど



別に今まで通り彼の私への対応は変わらないし




その度胸が痛いのも変わらないのに




なんだか、私だけが勝手に彼に理想を抱いて




だんだん





そんなことを考える自分が



彼のことを考えてしまう自分が、嫌になった




そんなときだった




席替えしよう、とクラスの誰かが提案した







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