絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
ありがとう…先生。


ありがとう


ありがとう


ありがとう


「…さよなら…。」


カッターを持つ手に力を入れ、おもいっきり引いた。


……はずだったが、手は動いていなかった。


誰かがそれ以上に強い力で腕を握っていたから。


振り向かなくても、誰だかわかる…。


涙が溢れ出てくる。


「……先生っ…!」


カッターナイフが、地面に落ちる。


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