絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
「土日はゆっくり休め!それで月曜から学校こいよ!大丈夫だから…俺にまかせとけ!」


「うん…ホントにありがとう先生。オムライスおいしかった!ごちそうさまっ!」


ホントは……


帰りたくなんかない…。


でも…。


「先生そろそろ帰るね…。楽しかったぁ!今日はホントに本当にありがとう!」

玄関へと歩む足が重い…。


ああ…なんかまた泣きそう。


「また来たくなったら、いつでも来いよ!頼れよ?絶対だぞ。今度は、もっとうまいもん作ってやるよ!」

ニカッと笑う先生。


それにニコッと笑顔で返事した。


…今度は…ないけどね。


「おじゃましまし…」
「ちょっと待て!送っていくに決まってるだろ!」


言うと思った。


送っていかないわけないもん。


「ううん!家近いし、なんか歩きたい気分だから!」

先生は上着を着て、靴を履きはじめた。


「じゃあ俺も歩く!嫌とは言わせないぞ!?一瀬。」

先生…そこまでは想定してなかったよ。


先生もけっこう頑固だからきかないよね…。


「うん…ありがと。」


外に出ると、空気が重く肩にのしかかってきた。


先生の部屋で感じたあたたかさは、もう…。



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