絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
家に入ると、お父さんはリビングでくつろいでいた。


お母さんは、キッチンにいる。


僕が帰ったことに何の反応も示さない。


見向きもしない…。


僕…何のために帰ってきたの?


僕は何ですか?


あなたたちの…何ですか?


すぐベッドに入った。


布団の中で、泣いた。


また戻ってきた…この世界に。


でも…もう独りじゃない。


僕の手の中に…温もりがある。


小さな紙切れ。


だけど…あったかい。


大丈夫…先生がついてる。


生きるって約束したんだ…。


どんなに泣いたっていいよね。


闘うんだ……。


この冷たい世界で


闘いぬいてやる…。


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