絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
「桜井が、ホントに苦しくて、つらい時に、俺に助けを求めた時にっ……俺は……桜井をつき離してしまった…。」


あの時の桜井の顔……。


俺は絶対忘れない。


桜井は俺を信じて、助けを求めた。


それなのに俺は、桜井を裏切った。


「そして桜井は…耐えきれなかったんだろう。自殺してしまった…。俺が殺したんだ…。俺がもっと…しっかりしていれば桜井はっ…。」


泣いたって、桜井は帰ってこない。


そんなのわかってる…。


でも涙は止まらなかった。


情けない…。


俺なんかよりもっともっと、苦しんでる生徒の前で…。


ごめんな…一瀬。


こんな先生で…ごめん。
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