絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
川上先生だった。

真剣な顔をしていた。
じっ…と僕を見つめていた。

なんか怒られるようなこと、したっけ…??

「なんですか…?」

そう聞くと、先生は二カッと笑った。
浅黒く焼けた顔に、白い歯が引き立って、輝いて見えた。

「明日からもっと早く学校こいよ〜!俺のクラスでは、遅刻したら許さないからな!!」



先生…、僕、来るの遅いけど、実際遅刻したことないんだよ…??

「はーいっ!先生こそ、HR遅刻しないようにしないとね!」


「うるせぇっ!」

先生は、ちょっと照れた顔をして、鼻の頭を触りながら職員室へと向かっていった。



1年の時、先生は体育の担当教官だったけど、僕は見学ばっかで、あんまり絡んだことなかったから、知らなかったけど…。


いい人かも…。


クラス替えは、ハズレだけど、担任は、アタリだったのかな…??
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