絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
――ズキン。


見た瞬間、心が痛んだ。


「……俊。」


俊の他に二人男がいた。


僕の知らない友達…。


その時、俊と目が合った。


でも俊はすぐにそらした。


「一瀬…もう行こう?」


ずっと俊を見ていた僕に、井上が声をかける。


「うん…」


切れた絆は簡単に戻らない。


結ぶ方がずっと難しいんだ。


「気にするなよ一瀬…!今は俺達がいるだろ!」


「…うん。ありがとうっ」


そうだよね……。


せっかく夏祭りに来たんだから、楽しまないと!


でもこの後、もっと鋭い痛みが僕の心を襲うことになるなんて…。





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