絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
「缶けりとか、なんか懐かしいなぁ!!」

確かに…。
たまにはこういうのも、いいかも。


ジャンケンの末、藤田が鬼になった。

「は〜い!!サッカー部レギュラーのキック見せま〜す!」

どうやら、俊が缶を蹴るみたいだ。藤田が嫌そうな顔をしているのを見て、なんか笑えてきた。

カーン!!

いい音が響いて、缶が小さく見えるほど、遠くへとんだ。

「とばしすぎ!」
「ちゃんと10秒数えろよ!」

みんな一斉に隠れ始める。

僕は、木の後ろに隠れた。
「10!!しゃあ!こいよ!!」
藤田がでかい声で吠えた。
その声で笑いをこらえるので、必死になった。
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