絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
「コーラ2、オレンジ1、たこ焼き1!!」


想像してたのよりもずっと、大繁盛。


こんなにメイドが人気あるなんて…。


一緒に写真を撮ったり、かわいい!って言われたりするから、凄く嬉しいし、凄く楽しい。


でもその反面、オジサンにお尻を触られたり、たこ焼きを食べさせたりもした。


気持ち悪くて、笑顔を作ることが難しかった。


中には、連絡先を聞かれたりもした。でも女じゃないことを知ると大概みんな退いた。


「男かよ…」


この言葉を何度も聞かされる羽目になった。


秋野達のメイドもなかなかの好評だった。


元々、秋野はクラスの中ではかわいい方だから、けっこうモテる。


ただ秋野が先生を好きなのは一目瞭然だったから、あまり男は近づかなかった。


あれからどうしたんだろう…?


先生のこと、結局諦めたのかな…?


「おい一瀬!ボケッとすんな!指名入ってるぞ!」


安西に呼ばれ、指名された客の所へ向かうと座っていたのは……


……川上先生と、小島先生だった。


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