絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
「…お前の言う通り、池田は解放してやるよ…。もうなんか飽きたし。お前が代わりになってくれるんだろ?友達だもんな…。」


……友達…?


だった、をつけないと。


それでも……俊。


助けるって約束したもんね。


自分自身に誓ったもんね。


「センコーはあてにしても意味はねぇぞ。あいつらは何もしてくれねぇからな。」

…うん。


そんな気がする…。


川上先生ならって思ってたけど…


もう…何も信用したくない。


「まぁチクったとこで、お前と池田は終わりだけどな。」

天道は中指を立てて、舌を出した。


「おぼっちゃま君だから、もちろん金持ってんだろ?明日から一万ずつ、よろしく。」


…確かにお父さんは大企業の社長で、家はこの辺で一番でかいし、おぼっちゃまって言われればそうだけど。


僕が持ってるわけじゃない。


一万ずつなんて、1週間も続くわけない。


「じゃあもう昼休み終わるからさ。もう行くな。用があったら呼び出すからよ。逃げんなよ!じゃあな。」

天道は去っていった。


僕は今ここに独り。


もう、ひとりぼっち。


涙が頬を伝う。


まだ涙が出るんだ…。


…………………。



もう…疲れた…。


何もかも、どうでもいい…。
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