絶対ダメな恋 〜偏見の世の中を生き抜いて〜上
乱れた制服を整えて、教室に戻った。


誰の顔も見ずに席につく。

「お前さ、天道達にやられたんだって?」

隣の不良…名前は確か平山。

「トイレで仲間に聞いたよ。池田を助けようとして天道に歯向かったんだって。」

「……………。」

「あいつヤバイから。気をつけろよ。マジで。」

平山も不良だけど、天道とは違う気がした。

まともな不良……?


日本語として成り立っているだろうか…?


まぁそれはいいとして。


「うん…ありがと。」

机を見たまま、一度も平山を見なかった。


というより、見れない。


今は、誰の顔も見る気がしない。見たくない。



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