大キライなアイツ。

「え、都崎知り合いなの?」「なんか見たことあるんだよな……」「えーっと、段審査の時に…向南中の坂本と話してましたよね?私坂本と同じ向南中でした。」「あぁー!ひろくんの元カノちゃんか!」「は?」いきなりのアイツの発言に猫被んのも忘れちゃったよ。しかもいきなりの暴露発言。まぁ付き合ってたけども。てかそれ今ここでいう!?「まぁ、よろしくね!えーっと小原ちゃん♫」私の中で何かが切れた。これは二回目だ。「嫌い。」「ん?」「私、あんたのこと嫌いだから!」声を張り上げていった。「え…笑」さすがにアイツも心にきたみたいで苦笑いしてた。いや当たり前でしょ。「じゃあ私戻るね!」女の子達に別れを告げて体育館へ向かった。もー本当にムカつく。なんでアイツと再会しなきゃいけないのよ。しかも併願校だし、落ちなくてよかった…。怒りと同時に喉が渇いてきた。ただでさえ飲み物ないのにアイツのせいでもっと渇いた。はぁ〜。最悪。仕方ないので水道水を飲もうとした時「ん。」「??」誰かが後ろから飲み物を渡してきた。「げっ。」振り返るとアイツがいた。「なんでいんの。」「お前って性格悪いんだな」「はっ!?てかそれを言うならあんたでしょ」「いや、俺はどっちかっていうと良い方。」「それはないから。てかさっきとキャラ違うし。てかなんでいんの。」「飲み物ないんじゃないの?さっき桜庭にあげたから。これから試合だろ?だからやる。」そういってアイツはアクエリを差し出してきた。普通の子ならここで優しい!とかイケメン!とか思うんだろうけど私には響かなかった。「別になくても平気。」こいつにもらったら負けな気がして意地を張った。本当はすごくありがたいのに、、、「素直じゃねーな笑まぁいいや。持っとけ、じゃな。」アイツは私に渡してどっかいってしまった。なんだよ…。まぁ本当はとてもとてもありがたくて拝みたいくらいなんだけどね。まぁそう思ったことは秘密にしておこっと。
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