大キライなアイツ。
好きな剣道。

「お願いします!」一年生の私は先輩にお願いした。そして稽古が始まる……

想像以上に稽古はキツく、ついていくのに必死だった。狭い道場に約80人も集まってたら暑くて暑くて死んじゃうよ…………。班の中で交代していくので全員と当たることになる。次の相手は……げっ。アイツ…。私のこんなヘトヘトな姿みたら絶対馬鹿にしてくるじゃん…何が何でも余裕なフリしなきゃ。それが私の失態になった。「「お願いします」」お互いに言ってから始める。今やってるのは道場の端から端まで面を打ったりする追い込みといわれるやつ。嫌な稽古ランキング2位だ。体力のない私はすぐばててしまう。最初に私が打つばん。気合を入れて力を振り絞った。「ヤアァーーーメーーーンメンメンメンメンメーーーン」最後まで声を出しきり、完璧にやり抜いた。しかし体力はもう限界を越している。三列に並んでいるうちの二列目なのでまだやる番ではない。「お前…大丈夫か??」急にアイツが声をかけてきた。「大丈夫!はぁはぁはぁっ…」余裕なフリして答える。これが精一杯だった。そして私たちの番が来た。男子と女子の体力には差がありすぎて、ついていけなかった。そして次の瞬間…バタッ。「おい!大丈夫か?先生!小原と都崎が倒れました!」私は意識を失った。
< 15 / 15 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop