RAINY
綾女
─トゥルルルル
《ハイ》
「綾女…?」
何か違う。
《ワタシ,麗奈ッテ言イマス》
…誰。
私はすぐさま,冷静に電話を切った。
すると電話がかかってきた。
表示は“Rainy”
「…」
とりあえず出た。
《アナタ,家出スルノ??》
“麗奈”と名乗ったアイツだ。
「…誰?」
《麗奈ダッテバ…》
「ごめん…アナタが…言うと…」
「《レイニーって言ってるとしか…》」
…レイニーだ。
綺麗に電話とハモった。
「なんで…?」
《アナタノ部屋…キレイネ!》
…頭のてっぺんから一気に血の気が引くのを感じた。
それと同時に振り向くと
そこには,窓から手を振る少女の姿。
《ハジメマシテ♪》
「い…嫌ァァァァァア!!!!」
私は電話を切り,学校に走った。